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ピロリ菌外来

当院では、ピロリ菌の感染が気になる方、ピロリ菌の除菌を希望される方を対象にピロリ菌の専門外来を開設しております。

ピロリ菌は、胃炎や胃潰瘍の発生につながるといわれ、胃がんが引き起こされる可能性も高まります。検査や治療・除菌については、事前に医師より詳しい説明を行い、皆さまのご不安を取り除けるよう努めておりますので、胃の病気でお悩みの方は、当院までご相談ください。

ピロリ菌の感染について

ピロリ菌の感染率は生活をする衛生状態から影響を受け、日本人の60代以上について、その6割以上の方がピロリ菌に感染しているといわれています。ピロリ菌の感染率が高い国や地域は上下水道が未整備であることが一般的ですが、日本は先進国の中で際立って高い感染率です。

清潔な衛生環境が整っているなかでは、ピロリ菌感染者の唾液を介した感染が考えられ、免疫機能の働きが不十分な幼少時期の感染するとされています。成人の感染でも、急性胃粘膜病変を起こすことはありますが、一過性感染で終わる可能性が高いと考えられます。
また、感染によって、胃がんや消化性潰瘍がかならず発症するというわけではありません。

ピロリ菌とは?

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃に生息する細菌です。

胃の内部は胃液によって強い酸性の状態であるため細菌は生息できないと考えられていましたが、1983年に病理学者のロビン・ウォレンと微生物学者のバリー・マーシャルにより、ピロリ菌の存在を示す研究結果が発表されました。両学者はこの発見の功績が認められ、ノーベル生理学・医学賞を受賞しています。

ピロリ菌は「ヘリコ → らせん状のかたちをしている」「バクター → 細菌」「ピロリ → 胃の幽門部」からその名が付けられました。大きさは約3μm(100万分の3mm)で、4~7本の尻尾のような鞭毛べんもうを持ち、自由に動き回ることができます。

ピロリ菌に感染すると起きること

ピロリ菌に一度感染してしまうと自然消滅することはまれで、胃粘膜の高度萎縮や除菌などの変化がない限りは、感染したままと考えられています。持続的な感染は、慢性胃炎や胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因となり、胃がんとも深く関わっていると考えられています。
これらの病気の発症や再発を抑制する方法のひとつとしてピロリ菌の除菌があります。

保険診療で除菌可能です

これまで、保険診療でピロリ菌の除菌を受けるには胃潰瘍などで起きている方に限られていましたが、萎縮性胃炎の患者さまにも、胃がんの発症リスクを抑えるために、除菌についても保険適用が可能となりました。

現在、胃がんを治療中の方は保険の対象外となります。

ご注意

  • 除菌診察の対象となる方は、6か月以内に内視鏡検査によって胃炎の診断を受けた患者さまに限ります。
  • 初回の除菌が成功していない方で、二次除菌、三次除菌を検討されている方についても相談をしております。なお、三次除菌は自費診療をお願いしております。

自費診療の対象となる方

  • 胃がん予防のためピロリ菌の除菌治療を希望される方
  • ピロリ菌に感染しているかどうかを調べたい方
  • 3次除菌が必要な方、ご希望の方

保険診療対象となる方

  • 胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療を受けている方
  • 胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療を受けた経験がある方
  • 胃MALTリンパ腫の方
  • 特発性血小板減少性紫斑病の方
  • 早期胃がんに対する内視鏡治療後の方
  • 内視鏡検査で胃炎と診断された方

ピロリ菌の感染診断・除菌判定の方法

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を「使用する検査」と「使用しない検査」があります。
検査結果が陰性であってもピロリ菌感染が強く疑われる場合には、最初と異なる方法での再検査が1項目に限り可能です。

胃カメラを使用する検査

迅速ウレアーゼ法

ピロリ菌は「ウレアーゼ」という酵素を分泌して尿素を分解します。この検査では、胃粘膜組織を採取して、ウレアーゼの反応を調べます。2時間程度で結果がわかる検査です。

鏡検法

病理組織学的検査で、組織の標本を顕微鏡で調べます。胃粘膜の生検組織をHE(ヘマトキシリン・エオジン)染色あるいはギムザ染色により染色固定し、ピロリ菌の有無を確認する検査です。

培養法

胃粘膜の生検組織からピロリ菌を採取し、微好気細菌培養にて粘膜組織よりピロリ菌が生えてくるかを調べる検査です。

胃カメラを使用しない検査

尿素呼気試験法

ピロリ菌は、胃内の尿素を二酸化炭素とアンモニアに分解します。尿素呼気試験法は、尿素を含んだ検査薬を内服し、服用前後で呼気に含まれる二酸化炭素の量を比較する検査です。検査時間は20分で済み、苦痛もありません。この検査方法は精度が高く除菌判定に適しています。
ただし、PPIを服用されている方は最大で2週間程度の間、お薬を止める必要があります。

ピロリ抗体もしくは抗原測定法

血液・尿・便のいずれかに含まれる、ピロリ菌の抗体や抗原の有無を調べる検査です。
陽性の場合、ピロリ菌に感染していると診断できます。小児や感染直後には感染していても陽性と出ないことがあります。これを偽陰性といいます。

除菌療法

ピロリ菌の除菌は一次除菌薬を1週間内服していただき、内服終了後約8週間後に除菌判定を行います。残念ながら不成功となった場合は二次除菌へとなります。

除菌が可能な方(適応)

原則的に高齢などの年齢制限はありません。ただし、未成年の診療の場合、患者さまとの相談・同意の上ということになります。

除菌の成功率

一次除菌 70~80%程度
二次除菌 90%程度

ピロリ菌除菌の成功率

最近は抗菌薬に対する耐性菌が増加しており、除菌の成功率が徐々に下がっています。しかし、2015年に発売された胃酸分泌抑制剤を含む一次除菌の場合は、92.6%の成功率が治験の段階で報告されており、効果が期待されています。

二次除菌(再除菌)の方針

初回の除菌治療に不成功の場合、二次除菌を検討します。初回の効果が出なかった原因として、クラリスロマイシン耐性菌である可能性が高く、薬剤の組み合わせを変えた除菌法が推奨されます。二次除菌の成功率は90%です。

三次以降の除菌にも対応いたします

まれに2回の除菌とも効果がでない結果となる場合もあります。ご希望であれば、三次以降の除菌を行なっております。このような方のピロリ菌は多くの薬剤に対して耐性を生じている場合もありますが、新しい薬剤を用いる、あるいは、投与日数を延長するなどして、90%以上の除菌成功率が期待できる成績のよい組み合わせもあります。

ペニシリンを使わない除菌が可能です

ペニシリンで皮疹が出たことのある方などの治療のご相談にも応じております。ペニシリン以外にもニューキノロン系薬剤、メトロニダゾール剤による除菌などの選択肢が考えられます。

除菌後の再感染率

除菌成功数の再感染率は年間1%未満と報告されています。ピロリ菌が関係しているさまざまな病気のリスクは下がりますが、ゼロにはなりません。除菌後も医師と相談の上、定期的な内視鏡検査を続けましょう。

ピロリ菌除菌の副作用

除菌療法を始めると、軟便、下痢、味覚異常などの副作用がおこる場合があります。

除菌療法を始めると、副作用があらわれることがあります。これまでに報告されているもので主な副作用は、軟便や下痢があります。下痢の原因として、抗菌薬による腸管刺激作用や腸内細菌のバランス変化などと考えられています。ほかに、食べ物の味がおかしいと感じたり、苦みや金属のような味を感じたなど、味覚異常があわられる方もいます。これらは、多くの場合、2、3日でおさまります。
肝臓の機能をあらわす検査値の変動が見られることや、まれに、かゆみや発疹など、アレルギー反応があらわれる方もいます。

除菌成功後に約10%の方で逆流性食道炎がみられます。

起こりうる主な副作用

  • 下痢・軟便
  • 味覚異常
  • 発疹・かゆみ
  • 嘔気
  • 口内炎
  • 胸焼け
  • 頭痛
  • 発熱

治療の流れ

よくある質問

ピロリ菌は必ず除菌すべきでしょうか?

胃潰瘍・十二指腸潰瘍が繰り返し起こる場合には除菌は検討に値します。しかし、除菌による副作用のリスクもゼロではないありませんので、除菌を執拗に何度もすることはお勧めいたしません。ほかの選択肢として、胃酸分泌抑制剤を継続的に用いたり、定期的な検査を行うという方法もご提案します。
ピロリ菌の感染が続く方は、胃がんをはじめとする胃の病気に注意を払うべきですので、主治医のアドバイスに従ってください。

ピロリ菌の除菌治療が成功すればもう心配ないのでしょうか?

除菌によって潰瘍が再発する可能性は低くなり、胃がんの発生も抑えられますが、再発の可能性がなくなるわけではありません。除菌後も継続的な胃の検診を推奨しています。

ピロリ菌の除菌治療はどのような流れですか?

ピロリ菌の除菌では3種の薬を1週間内服していだきます。20~30%の方に副作用が伴うことがあり、下痢、腹部不快、口内苦味などの軽度のものが認められます。皮疹や肝障害など重篤なものはまれです。また、副作用が起きた場合でも、薬を中止することで回復することがほとんどです。

なお、ペニシリン系抗生剤を投薬しますので、ペニシリンアレルギーがある方は、事前に医師とご相談ください。

ピロリ菌の除菌の成否はどのように確認するのですか?

ピロリ菌の除菌治療終了時から8週間あけて、尿素呼気試験を実施して確認するのが一般的で、比較的簡便で正確な方法です。血液・尿の抗体ではピロリ菌の除菌が成功しても数か月程度残っているため、判断しにくいことがあります。
胃の組織を採取して判断できますが、採取する量が数が少ない正確な判断ができない場合もあります。

尿素呼気試験とはどんな検査ですか?

ヘリコバクターが、尿素を分解するウレアーゼという酵素を持っていることを利用した検査法です。
検査薬が細菌によって分解されたかどうかを調べ、菌が残っているのかどうかを確かめます。
おおまかな手順は以下のとおりです。

  1. 検査薬を内服していないときの息を採取します
  2. 人体に害のない同位元素(13C)で印を付けた尿素の試験薬を内服します
  3. 薬の反応があるまで約20分間待ちます
  4. 再度、呼気を採取します
  5. 2.と4.で採取した呼気の二酸化炭素の状態を比較します

ピロリ菌を一度除菌してもまた感染しませんか?

成人の場合、再感染することはまれで、1年後の検査で1%程度といわれています。ただし、除菌後に再感染したのか、除菌が不十分だったかを判定することは難しいとされています。

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