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GID(性同一性障害)治療

当院では、形成外科と婦人科にてGIDに対する性別適合手術を行っています。(2021年8月よりGID学会認定施設となりました)

GID(性同一性障害)治療

FTM:(腹腔鏡下子宮・卵巣摘出術、乳房切除術、陰茎形成術)

MTF:(外陰部女性化手術・造腟術)

※GIDとは、gender identity disorder 性同一性障害、FTM(female to male)とは身体が女性であり性自認が男性、MTF(male to female)とは身体が男性であり性自認が女性である考えを意味します。

当院には、精神科のジェンダー専門医がおりませんので、診断のプロセスは外部機関にお願いいしています。したがって、ガイドラインに準拠したジェンダー委員会での承認とその証明書が必要です。単なる意見書や診断書では不可です。
近郊では、  

などがあります。

主な担当医

形成外科:櫻井 透 医師
GID学会認定医 GID学会
岡山大学形成外科・ジェンダーセンターで2年間研修をしており、乳房切除術の執刀は約70例、その他のGID関連の手術も多数経験しています。

婦人科:坂本 愛子 医師
子宮および付属器(卵巣・卵管)摘出術を担当。他の疾患も含めると過去4年間では腹腔鏡下子宮全摘出術は約200例の経験があります。

担当医の詳しいご紹介はこちら

当院のGID(性同一性障害)外来スタッフ

GID(性同一性障害)外来スタッフ

診療費(費用について)

当院はGID学会の認定施設であり、ホルモン療法を開始していない乳房切除術に関しては、保険診療で手術を受けることが可能です。

その他手術(子宮、卵巣摘出、外陰部女性化手術、陰茎形成術など)は自費によるホルモン治療が先行されているため、「混合診療(保険診療と自由診療の併用)禁止」の原則から、認定施設であっても自費診療になります。
ホルモン療法を個人輸入で行っている場合でも、手術は自費診療となります。

詳細はこちら

FTMに対する手術

子宮・卵巣の摘出術

子宮・卵巣の摘出術は、子宮筋腫や卵巣腫瘍などの婦人科疾患で一般的に行われている手術と手技上は全く同じです。当院では開腹手術ではなく腹腔鏡で行います。

〈腹腔鏡手術 イメージ〉

子宮・卵巣を腹壁から挿入した鉗子で遊離させ、腟から回収

腹腔鏡手術

最近では、2021年4月から発売された、腟から腹腔鏡の操作ができるマルチチャンネルポートを使用し、より美容的な腹腔鏡も可能となりました。
当院では、おヘソからスコープを入れ、腹腔内に癒着などの病変がないことが確認できた症例に、下記のようなキズで行っています。

〈腟からの腹腔鏡 イメージ〉

子宮・卵巣を腟から挿入する鉗子で遊離させ、腟から回収

腟からの腹腔鏡

乳房切除術

性別適合手術としての乳房切除術は、乳がんなどの疾患で切除する場合とは異なり、整容性に重き乳腺を切除し男性型の胸壁を形成します。
下垂や弛緩が重度でなければ、乳輪下半周切開での切除を基本としています。

陰茎形成術

腕の皮膚や太ももの皮膚を用いて陰茎形成を行います。また、陰茎形成を行う場合は、下準備の手術として尿道延長術が必要です。一般的に陰茎形成は尿路系の合併症のリスクが高く、よく検討していただく必要があります。

MTFに対する手術

外陰部女性化手術および造腟術

外陰部女性化手術とは陰茎・精巣を除去し、女性様の外陰部を形成します。男性から女性への戸籍・性別変更には外陰部女性化手術が必須となります。腟での性交渉を希望しており、腟が必要な方は造腟術も行いますが、造腟術は戸籍・性別変更には必須ではありません。当院では、陰茎反転法もしくは皮弁法で造腟術を行っています。

受診の流れ

GIDの方の受診の場合は、初診から予約制になりますので当院にお電話をください。
形成外科では、櫻井医師が担当します。婦人科では、原則、金曜日午後に坂本医師が担当しますが、男性医師を希望される場合は、水曜日または金曜日午後に田口医師が担当します。

初診からホルモン療養・手術療法までの詳しい流れはこちら

費用/入院日数

FTM

術式 金額(税込) 入院日数
子宮卵巣摘出術のみ 1,100,000円 5泊6日
乳房切除のみ 650,000円 7泊8日
乳房切除のみ(保険診療) 3割負担+個室代 7泊8日
子宮卵巣摘出+乳房切除 1,450,000円 7泊8日
子宮卵巣摘出・尿道延長・膣閉鎖 1,400,000円 7泊8日
子宮卵巣摘出術+尿道延長+膣閉鎖術+ミニペニス形成 1,600,000円 7泊8日
子宮卵巣摘出術+乳房切除+尿道延長+膣閉鎖術 1,700,000円 7泊8日
子宮卵巣摘出術後+膣閉鎖+尿道延長 1,200,000円 7泊8日
子宮卵巣摘出術後+膣閉鎖術+尿道延長 +ミニペニス形成 1,400,000円 7泊8日
尿道延長のみ 800,000円 7泊8日
陰茎形成(大腿皮弁) 2,250,000円 14泊15日
陰茎形成(上腕皮弁) 2,250,000円
乳頭縮小術 90,000円 日帰り
乳頭縮小術(他施設にて乳房切除) 150,000円 日帰り

MTF

術式 金額(税込) 入院日数
外陰部女性化(造膣なし) 1,350,000円 14泊15日
外陰部女性化(造膣皮弁法) 1,800,000円 14泊15日
外陰部女性化(陰茎反転法) 1,800,000円 14泊15日
外陰部女性化(腹膜反転法) 2,200,000円 14泊15日

その他

術式 金額(税込) 備考
自己血貯血 25,000円 貯血を行った日に請求
術前PCR検査 15,000円 ・事前検査を行った場合は外来会計
・入院日に検査した場合は入院会計
GIDセカンドオピニオン外来(30分) 22,000円 他院で行った手術に対しての相談

※合併症が発生し、治療を行った場合追加費用が発生します。

令和5年6月15日更新

問い合わせ先

[電話番号]047-395-1151(代表)

対応時間 月〜金 9:00〜12:30
14:00〜16:30(お電話が繋がりやすい時間帯です)
9:00~12:30
  • 当院で受けられた手術に関する意見書は当院で発行いたしますが、戸籍の性別変更に関する事は、かかりつけの精神科でご相談ください。
  • 手術後は、問題なく経過していれば数回の定期検診で終診になります。当院では基本的にホルモン療法の処方は行っていませんので、ホルモン療法に関しては、かかりつけの精神科で処方を相談してください。

※診療内容等につきましては、診察時に担当医までご相談ください。