腎臓内科
「腎臓の病気」と聞くと、どんなイメージを持ちますか︖
腎臓は結石や腎盂腎炎などを除いて、痛みを感じたりしにくい臓器です。
はじめのうちは無症状のことが多く、特徴的な症状がないため、症状が出たときには腎臓病が進行していることが多いです。また腎臓病は、一度進行すると治すことが難しい場合が多いので、早い時期から病気について理解し、適切な治療を受けることが大切です。
腎臓内科が重視していること
近年、注目されている慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の患者さまは日本では2,000万人と推定され、成人の5人に1人が罹患している国民病です。当院の外来でも、多くのCKD患者さまが通院されています。
治療は、禁煙などをはじめとした生活習慣の改善、管理栄養士からの個人指導を含めた食事療法、最新のエビデンスにもとづいた薬物療法を行い、病気の進行を少しでも遅らせることを目指しています。
末期腎不全で透析療法を開始した場合には、当院の外来通院透析や近隣の透析クリニックをご紹介させていただいております。
腎臓内科の特長
- 腎臓病の初期から末期まで、正確な診断、治療を目指します。
- 慢性腎臓病(CKD)は、早期から治療を開始することで、透析が回避できるように、生活習慣の改善、管理栄養士からの個人指導を含めた食事療法、最新のエビデンスにもとづいた薬物療法を行います。
- 末期腎不全の治療として、当院では血液透析だけでなく腹膜透析も行っています。透析導入時は全身状態の評価と管理を行い、合併症の早期発見、治療を目指します。また、進行CKD患者さまには腎代替療法を詳しく説明し、最適と思われる治療方法を共に考える外来を開設しました。
(金曜午後の腎代替療法選択外来︓完全予約制) - 維持透析患者さまの合併症は、迅速に対応し、治療を行っていきます。
また、透析シャントトラブルに対して、日本透析医学会 VA血管内治療認定医による血管内治療(バスキュラーアクセスインターベンション)も積極的に行っています。
腎臓内科が対象とする疾患
AKI(急性腎障害)、保存期CKD
- 急性腎障害(脱水、腎後性、薬剤性、心腎連関など)
- 慢性腎臓病(糖尿病性腎臓病、高血圧性腎硬化症など)
- 腎炎ネフローゼ症候群(IgA腎症、微小変化型ネフローゼ症候群、膜性腎症、巣状糸球体硬化症など)
※腎生検は近隣医療機関へ御紹介致します。 - 膠原病・血管炎による腎障害(ループス腎炎、シェーグレン症候群、ANCA関連血管炎、紫斑病性腎炎 など)
- 先天性腎疾患(多発性嚢胞腎、Fabry病など)
透析期CKD
- 血液透析、腹膜透析の導入と維持期の管理(透析アクセス造設術を含む)
- 透析合併症への対応(透析アミロイドーシス、動脈硬化性疾患など)
- 特殊血液浄化療法(LDL-アフェレシス、CTLI(重症下肢虚血)に対するレ オカーナ®など)
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VAIVT(vascular access intervention therapy)
当院では、血液透析患者様のシャントトラブルに対し、2021年9月からシャントPTA(経皮的血管拡張術)を施行しております。透析患者さまに必要なシャントは、時に狭窄することがあります。そのままでは、透析が十分に行えなかったり、シャントが閉塞したりすることもあります。 血管内にカテーテルを入れて狭くなった部分をバルーン(風船)で広げて治療します。長くシャントを使用出来るよう、シャントのメンテナンスを適宜行うことが必要です。
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PD 腹膜透析
図のように腹腔内にカテーテルを挿入し、透析液の入ったバッグをカテーテルにつないで注液し、一定時間貯留して排液します。この操作を1日2~3回行う方法や、装置を用いて夜間に行う治療があります。御自身もしくは介護者の方が行う治療となります。残っている腎臓の機能が無くなってしまうと継続できない治療です。よって、5年程度を目安に血液透析へ移行する場合があります。通院頻度が少なく出先でも透析が行えるため、生活の質(QOL)が高い治療方法です。当院では2023年度から腹膜透析医学会認定医による腹膜透析を開始しており、東葛南部医療圏の腹膜透析のニーズに応えるべく努力を続けています。
主な診断や検査の方法
- 血液生化学検査、免疫学的検査
- 尿検査(蛋白定量、成分分析)など
- 腎臓画像診断(超音波、CT、MRI)
- 腎生検(近隣医療機関へ御紹介致します。)
受診の際にご注意いただくこと
ひとつでも当てはまる方は、受診していただき、検査を受けましょう。
- 健康診断の尿検査で異常を指摘されたことがある。
- 尿の色が変だと感じたことがある。
- 尿が泡立っていると感じる。
- 夜間に何度もトイレに行く。
- 疲れやすく、息切れを感じることがある。
- 靴や指輪がきつくなり、むくみを感じる。
- 家族に腎臓病の方がいる。
外来担当医表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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担当医表(PDF版のダウンロード)
休診・代診情報
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医師紹介
部長
青山 雅則(あおやま まさのり)
専門分野 | 腎臓内科 |
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略歴 | 平成13年 北里大学医学部卒業 平成15年 北里大学腎臓内科入局 平成20年 北里大学腎臓内科助教 |
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青山 雅則 医師が講師を務めた健康教室
- 腎代替療法について ~腎臓の代わりになる治療法とは~
- STOP CKD! あなたの腎臓は大丈夫?
- ザ★公開対談②「ハート(心臓)と そらまめ(腎臓)」どちらも大切にしよう!心臓と腎臓 / 慢性腎臓病(CKD)について
- 切っても切れない 高血圧と腎臓病の関係
- 慢性腎臓病(CKD)ってどんな病気?
青山 雅則 医師のメディア出演
- [新聞・雑誌] 行徳新聞、いちかわ新聞
- [新聞・雑誌] 行徳新聞・いちかわ新聞
- [テレビ・ラジオ出演] J:COM市川テレビ「腎臓の病気について」
腎臓内科
葛上 浩子(くずかみ ひろこ)
専門分野 | 腎臓内科 |
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略歴 | 徳島大学卒業 |
資格 |
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腎臓内科医長
山村 知里(やまむら ちさと)
腎臓内科一般、透析に関して従事してきました。幼少期から学生時代までを長く過ごしてきた千葉県で、地域の皆様のためにお力になれればと思っています。皆さまそれぞれに最善な治療を、一緒に考えていきます。よろしくお願いいたします。
専門分野 | 腎臓内科 |
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略歴 | 平成22年 東京医科歯科大学医学部医学科 卒業 平成22年 東京医科歯科大学医学部付属病院 平成23年 平塚共済病院 平成24年 横須賀共済病院 腎臓内科 平成26年 東京都保健医療公社豊島病院 腎臓内科 平成31年 新渡戸記念中野総合病院 内科医長 令和2年 東京医科歯科大学医学付属病院 腎臓内科 特任助教 |
資格 |
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所属学会 |
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腎臓内科医長
村澤 昌(むらさわ まさる)
専門分野 | 腎臓内科 |
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略歴 | 平成22年 聖マリアンナ医科大学医学部 卒業 平成24年 聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科 入局(大学病院) 平成26年 稲城市立病院 平成30年 聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 令和2年 聖マリアンナ医科大学病院 |
資格 |
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所属学会 |
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村澤 昌 医師の学会発表
- [学会活動] PD患者の介護負担について