行徳総合病院 トップページ 診療科・専門外来 人工関節・リウマチセンター

人工関節・リウマチセンター

人工関節・リウマチセンターの特長

当院では人工関節・リウマチの治療にあたる専門のセンターを設置しています。
日本リウマチ学会認定医が「変形性関節症」「関節リウマチ」などの専門的な治療を行っております。

当院の大きな特長として、複数の部位の関節リウマチを持つ患者さまを一人の医師が対処します。
近年は、医師の専門化が進んできた影響により、大学病院などを受診すると、脊椎・脊髄、股関節、膝関節、手、足、骨粗鬆症など、医師によって得意な部位がわかれているために主治医がそれぞれ変わってしまうということがあります。当院は専門的な整形外科の「総合診療医=ジェネラリスト」による診察・治療を目指しており、患者さま一人ひとりと向き合って満足される治療を進めていきたいと考えています。

人工関節・リウマチセンターの治療対象

人工関節置換術
専門的な立場から合併症の対策、手術、リハビリテ-ション、術後経過の診療など、より充実した治療を受けていただけます。
関節リウマチの治療
生物学的製剤の治療や、外科的治療を行っております。

関節リウマチ(RA)とは?

関節リウマチは女性に好発する病気です。
人体には、体内に侵入する病原体などの異物を排除し、健康を守る免疫機能が備わっています。主に血液とリンパ液の中の免疫細胞の働きなのですが、これが体の正常な組織を異物と誤認して攻撃する「自己免疫疾患」と呼ばれる症状があります。

関節リウマチは、関節を包んでいる「滑膜」が攻撃対象となります。免疫細胞が「サイトカイン」という炎症性物質を放出するため、滑膜は腫れて痛みが発生します。同時に、骨と骨の間でクッションの役割を果たす「軟骨」をすり減らしたり、骨の新陳代謝を阻害し劣化させる、などの悪影響も与えます。
重症化するとスカスカになった骨に滑膜が食い込み、関節が変形するので、強い痛みで曲げ伸ばしもできなくなります。

関節リウマチを動画で解説

朝田医師による関節リウマチをテーマにした講演のダイジェスト動画です。

関節リウマチの症状

関節のこわばり(初期に特徴的な症状)、関節の腫れや痛み、微熱、だるさ などがあります。

関節リウマチの診断

2010年、関節リウマチに新しい分類(診断)基準が導入されました。
腫れや痛みのある大小の関節の数、血液検査による免疫異常と炎症反応のレベル、症状の持続期間をそれぞれスコア化したもので、早期の診断がしやすくなりました。医師による患部の触診のほか、レントゲンやMRI、超音波などの画像診断も必要に応じて行われます。

薬物療法

当院での治療は、まず薬物療法です。以下2タイプの薬剤の組み合わせが基本とお考えください。

第一選択肢免疫機能を抑制するメトトレキサートなどの抗リウマチ薬
第二選択肢遺伝子工学を活用した画期的な新薬として、2000年代初頭から、次々と開発が進んでいる生物学的製剤
炎症を起こすさまざまなサイトカインの働きを阻害します。症状を劇的に緩和し、関節破壊の修復効果も期待できます。

薬の副作用が最小限となるよう治療を進めます

副作用の心配は正直ゼロではありません。免疫機能が下がるため感染症をはじめ、肝機能障害や消化器障害などがリスクとしてあげられます。
投薬の結果は人によって異なりますので、患者さまに合わせて、薬を組み合わせたり、量を増減するなど、オーダーメイドの処方を重視しています。安全に、かつ最大の効果を引き出すため、リウマチ専門医の経験を生かし治療を行っています。
投薬量や方法の判断の指標として「DAS28」に基づいて、定期的に患部を確認し、薬をコントロールしていきます。症状がおさまり、寛解と診断されても、再発の可能性は捨てきれません。寛解が達成されても少量の薬の継続をおすすめしています。

DAS28とは?

リウマチ治療の目安となる指標で、関節リウマチの症状の強さを数値として表したものです。投薬前後のDASの値を比較することで治療の効果(薬の効き目)を調べることができます。

測定方法には患者さまによる体に状態の自己評価だけではなく、医師の触診、血液検査による炎症検査を用いて判定します。

手術療法

薬を使用しても効果のない場合や、すでに破壊された関節が日常生活の質を著しく低下させている場合には、手術療法があります。

初期には「滑膜除去術」を行います。膝や肩関節では、小さな穴をあけるだけで処置できる、関節鏡下手術が可能です。関節の破壊が進み、恒常的な痛みや、日常生活動作に大きな支障がある場合は、人工関節に置き換える手術が検討されます。

肩・肘・手指・股関節・膝の人工関節が開発されていますが、耐久年数は15〜20年と考えられています。再手術は困難なものになるので、60歳以下の方の手術の適応には、慎重な判断を要します。

人工関節手術のようす

(左)朝田医師、(右)山本医師

変形性関節症とは?

健康で正常な膝関節において、膝の曲げ伸ばしは半月板や軟骨がクッションとなり、痛みを生じません。
しかし、加齢などにより関節軟骨が磨り減って傷ついたりすると、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)がこすれあって、痛みや運動障害を招きます。その病気が変形性関節症です。

変形性関節症の国内における総患者数は、約95万人(男性35%、女性65%)と推計されます。 受療者率は、どの年齢層においても女性の方が高く、男女とも50歳前後から増加し、70歳代後半がピークとなります。

変形性関節症の症状

初期には痛みは関節を使いすぎた後に生じ、安静でおさまります。進行すると軽い運動や安静時にも痛みを来たし、夜間痛もよく見られます。関節を強く曲げ伸ばしたり、運動時コツコツ音がしたり、関節炎で関節が腫れ、水がたまります。

変形性関節症の診断・治療

初期は、「生活習慣の改善」「関節を支持する筋力の強化」「消炎鎮痛剤の服用」「ヒアルロン酸の関節内注入」などにより疼痛は軽減します。しかし、進行した場合には、関節に加わる負荷を骨の形を変えることで軽減させる「骨切り術」や、関節そのものを器械で置き換える「人工関節置換術」を行うことがあります。
肩・肘・手指・股関節・膝の人工関節が開発されています。しかし、耐久年数は15〜20年と考えられているので、再手術は困難なものもあり、60歳以下の方の手術の適応は慎重な判断をしています。

人工膝関節置換術

当院の人工膝関節置換術は体に負担の少ない術式(MIS=最少侵襲手術)を採用しています。
人工膝関節は大腿骨をすっぽり包む大腿骨コンポーネントと、脛骨を削って差し込む脛骨コンポーネントの2つからなり、軟骨にあたる部位には摩耗しにくい素材(ポリエチレン)というが使われています。

手術時間は、およそ1時間40〜50分。2時間以内の手術を目指しています。術後数日から1週間以内にはベッドに起き上り、その翌日には歩行器を使って、リハビリを開始できます。入院期間は約4週間を見込んでいます。

従来の手術
膝の正面を20センチほど縦に切開し、邪魔になる膝蓋骨をひっくり返す必要がありました。また、大腿四頭筋も大きく切開することになります。
当院のMIS術式
当院で行っているでは12センチほどの切開にとどめ、膝蓋骨は横にずらすだけで済み、大腿四頭筋も、一部の内側広筋を斜めに短く切るだけで大腿骨の遠位部を横から8ミリ切除します。痛みが少なく傷の回復が早い、空気に触れる面が少なく感染リスクが低い、術後すぐでも太腿を引き上げる筋力を温存できる、などのメリットがあります

人工股関節置換術(THA)

人工股関節置換術は、変形したり、傷ついた股関節に対して、骨の損傷面を取り除き、その場所に金属やセラミック、ポリエチレンなどでできた人工股関節に入れ替える手術です。

人工股関節は、金属製のステムとボールとソケット、そしてソケットの内側にはめ込むシェルでできています。
シェルは、超高分子量ポリエチレンという素材から作られ、軟骨の役目を果たしています。金属のボールがソケットに組み込まれれば、スムーズな動きが得られます。手術時間は通常2~3時間程度で、感染を予防するためクリーンルームを使用して行っています。

術後の例としては、術後2~3日程度で車椅子移動、4~5日で歩行練習を始めます。約4週間で退院できます。
入院中に、日常生活動作について専門のリハビリスタッフがつき、階段昇降、座位での生活、トイレや入浴動作について訓練し、退院後の生活に備えリハビリテーションを行います。

リバース型人工肩関節置換術(RSA)

リバース型人工肩関節は腱板がなくなってしまった患者さまのために設計された人工の肩関節です。
手術で治せない腱板断裂の患者さまにリバース型人工肩関節置換術は有効です。また、腕がまったくあげることができない状態についても、リバース型人工関節置換術を実施することで痛みや動きの改善が見込めます。

当院の朝田医師はリバース型人工肩関節置換術が実施できる認定医師です。お困りの方はご相談ください。

リバース型人工肩関節置換術 (RSA)を実施するには、下記の取得条件を満たした医師しか執刀できません。また、日本整形外科学会の認定講習の受講が必須です。

資格取得条件

  • 日本整形外科学会専門医
  • 肩関節手術(鎖骨骨折を除く)を100例以上
  • 腱板断裂手術を50例以上
  • 人工肩関節置換術および人工骨頭置換術を合わせて10例以上

症例実績

人工関節全置換術18件(膝7件、股5件、肩1件、大腿骨3件、上腕1件、指1件)

医師紹介

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