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乳腺外科

乳腺外科のご案内

乳腺専門医の女性医師が、2016年4月より常勤医として入職しました。
当院は乳房再建の認定施設となりました。

当科では、乳腺専門医・認定医(常勤:3名、非常勤:1名)が、乳房のさまざまな症状(しこり、痛み、分泌など)や乳がんを中心とした乳腺疾患全般に対する診療を行っております。

女性の乳がん罹患数(乳がんであると診断される人の数)や乳がん罹患リスク(一生のうちに乳がんになる確率)は年々増加の一途をたどっています。
また、40歳から60歳に発見されることが多い乳がんですが、近年は若年性乳がん高齢者乳がんの患者さんも増え、「何歳でもなりうるがん」となってきました。
(詳細は 乳がんについて をご覧ください。)

一方で、乳腺には良性の疾患も多いのですが、自分自身で良性か悪性かを判断するのは困難です。今までにはなかった乳房の症状に気が付いたら、「これって乳がん!?」と1人で悩まず、また周囲の情報に流されず、まずは当科にて専門医にご相談ください。

当院では人間ドック乳がん検診など症状のない方の定期検査も行っております。

また、総合病院であることから、さまざまな併存疾患(心疾患・腎疾患・高血圧・糖尿病など)をお持ちの方でも、各科の協力を得て診療の対応が可能です。

お仕事や家事などで平日ご多忙な女性のために!

毎月第3日曜日に婦人科検診を行っております。市川市の子宮がん検診、乳がんマンモグラフィ検診、乳がん検診を予約制にて受けることができます。
ご予約・お問い合わせは、☎047-395-1151まで、お気軽にお電話ください。

乳腺の検査

1. 問診・視触診

外来診察室で、症状や既往歴・家族歴などをうかがい、視触診をさせていただきます。心配なことや気になっていることがあれば、お話しください。
(診察の前にマンモグラフィー検査を受けていただくくこともあります。)

症状

  • しこり(硬い、柔らかい、動く、動かない、大きさ、形など)
  • 乳頭からの分泌物(透明、乳白色、茶褐色、黒色、血性など)
  • 皮膚のひきつれ、皮膚のくぼみ(えくぼ状)
  • 急激な左右差(大きさ、乳頭、乳輪など)、乳頭の陥没(生まれつき、最近)
  • 皮膚炎症状(赤い、腫れている、熱をもっている、潰瘍など)

既往歴

  • 出産歴、授乳歴、閉経状態
  • ホルモン補充療法や乳腺疾患の既往
  • 放射線被ばく歴 など

家族歴

血のつながりがある家族・親戚の乳がん卵巣がん

乳がんの好発部位

一番多いのは上外側(わきの下側)です。

2. マンモグラフィー検査

乳腺専用のエックス線装置を使って撮影します。

放射線被ばくについて

X線検査ですので放射線被ばくはありますが、乳房だけの部分的なもので、骨髄などへの影響はなく、白血病などの発生はありません。乳がんを早く発見して命を救う利益と、被ばくによる危険(死亡リスク)を比較すると、検診による利益が、被ばくによる危険よりも約100倍大きいことがわかっています。

3. 乳房超音波(エコー)検査

検査室で、乳房や腋窩に超音波をあてて行う検査です。

4. 病理学的検査

視触診・マンモグラフィー検査・超音波検査などで、必要があると判断された方には病理学的検査(細胞診 ・ 組織診)を行います。乳がんなどの最終的な診断は、病理学的診断により確定します。

病理学的検査の種類

  • 細胞診(穿刺吸引細胞診)
  • 組織診(針生検、マンモトーム生検、バコラ生検など)

5.その他の検査

必要に応じて、CT検査やMRI検査などを行うこともあります。

乳腺外来で行う診察や検査に関しましては、その必要性や方法などについて必ず事前にご説明いたします。
不安な事やわからないことがある場合には、いつでも医師や看護師にご質問ください。

乳がんについて

1. 乳がんの疫学

(1)罹患数と生涯罹患リスク

がん罹患数とは、その年に初めて「がん」であると診断される人の数です。

2015年の予測がん罹患数は982,100例です。(男性560,300例、女性421,800例)

女性421,800例のうち89,400例が乳がん患者です。
これは「がん」と診断される女性の5人に1人は「乳がん」ということを表しています。

生涯罹患リスクとは、一生のうちにその疾患にかかる確率を表しています。

乳がんの生涯罹患リスクは2015年には9%まで上昇しました。
これは一生のうちに日本人女性の12人に1人は「乳がん」にかかるということです。

(2)死亡数

がん死亡数とは、その年に「がん」が原因で死亡する人の数です。

2015年の予測がん死亡数は370,900人です。 (男性219,200人、女性151,700人)
女性151.700人のうち13.800人が乳がんで死亡しています。

乳がんの死亡数は罹患数の1/6以下です。罹患数では第1位ですが、死亡数では第5位になっています。
これは、他の「がん」と比較して女性乳がんの生存率が比較的高いことを表しています。

早期に発見・診断し、適切な治療を受ければ、乳がんは「治る」「治せる」ことが多い疾患です。

(3)罹患率・罹患年齢

日本女性の乳がん罹患率は・・・

  • 30歳代から増加し始め
  • 40歳代後半でピークをむかえ
  • 50歳代からはほぼ一定に推移し
  • 60歳代後半から次第に減少する

と言われています。

ただし、近年の傾向としては

  • 20・30歳代の若年性乳がんが増加
  • 70歳代以降の高齢者乳がんも増加

しているのが現状です。

乳がんはいまや、「何歳でもなりうるがん」になってきています。

2. 乳がんの病態

(1) 乳がんの発生

乳房の中には、乳汁を産生し分泌するための乳腺組織があります。
乳腺組織は、乳汁を作る小葉と、作られた乳汁を乳頭まで運ぶ乳管からできています。乳がんは、この乳腺組織(乳管や小葉)の細胞ががん化し、異常に増殖することによってできる悪性腫瘍です。乳がんの90%は、乳管の細胞(乳管上皮細胞)からできる乳管がんです。小葉から発生する乳がんも5~10%あり、小葉がんと呼ばれます。

(2)乳がんの進展

がん細胞が乳管の中に留まっていて、乳管外に出ていないものを「非浸潤がん」と呼びます。がん細胞が増殖し、乳管を破って外に広がったものを「浸潤がん」と呼びます。乳管から外に広がった「浸潤がん」は、血管やリンパ管の中に入って全身に転移する可能性があります。

3 乳がんの治療

乳がんには、5つの標準的な治療法があります。(外科的治療、放射線治療、内分泌療法、化学療法、分子標的薬治療)

がんの進行度やサブタイプ分類、閉経状態や年齢などを総合的に判断し、個々人に応じた治療法が選択されます。
複数の治療法を組み合わせて行うのが一般的です。

(1)外科的治療 ~手術療法~

乳がんの手術治療は、乳房の手術腋窩(わきの下)リンパ節の手術を組み合わせて行います。

乳房の手術乳房切除術(全摘出術)
乳房部分切除術(温存術)
腋窩リンパ節の手術センチネルリンパ節生検
腋窩リンパ節郭清

術前診断から、個々にふさわしい術式(手術での切除範囲)を決定していきます。

がんの治療を適切に行うことが大前提ですが、当科では美容・日常生活面においても個々の希望に可能な限り添えるような術式を検討しております。
手術創が目立ちにくい術式(内視鏡手術乳輪切開・腋窩切開)、乳頭・乳輪の温存、乳房切除術と同時に行う乳房再建術などについても施行可能です。

(2)外科的治療 ~再建術~

当院は乳房再建の認定施設となりました。

保険適用のティシュー・エキスパンダーとインプラントを使った乳房再建術は日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会の認定を受けた施設でのみ受けられます。

乳房再建術

乳房全摘術が必要な方には、形成外科医と連携して、同時に乳房再建術(一次再建)を行うことができます。

一次一期再建自家組織(脂肪や筋肉)を使用
一次二期再建まずは組織拡張期(エキスパンダー)を挿入し、一定期間後に人工物(インプラント)に入れ替え

また、乳房切除術後に一定期間経過してからの再建術(二次再建)も可能です。

(3)放射線療法

乳房部分切除術(温存術)後には、原則的に残った乳腺へ放射線療法を追加します。
また、がんの進行度によっては、術式に関わらず周囲組織(胸壁やリンパ節など)に放射線療法を加えることもあります。

放射線療法の目的は、高エネルギーの放射線を用いてがん細胞にダメージを与え、 成長を止めることにあります。
放射線療法は手術と同様に、治療を受けている範囲の細胞のみに効果を及ぼす局所療法です。

(4)内分泌療法(ホルモン剤)

乳がん組織中に、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)に対する受容体(エストロゲンレセプターERおよびプロゲステロンレセプターPgR)がある場合は、ホルモンレセプター陽性乳がんといわれ、ホルモン感受性があると判断されます。
日本人では、乳がんの約70%がホルモンレセプター陽性です。

ホルモンレセプター陽性乳がんの場合、エストロゲンが受容体を介して、乳がん細胞に増殖の刺激を与えています。 このエストロゲンの乳がんに対する作用をなくし、乳がんの増殖を抑えようというのが、内分泌療法の基本的発想です。エストロゲンを抑制する薬剤を使用することで、乳がん再発リスクの低下腫瘍の縮小が期待できます。

(5)化学療法(抗がん剤)

乳がんのサイズが大きかったり腋の下のリンパ節にがん細胞が転移していたり、総合的に判断して、再発や転移の危険性が高い場合には、 手術前または後に化学療法を行います。
乳がんは比較的化学療法の効果が期待できる種類のがんで、現在多くの抗がん剤治療がなされています。
抗がん剤は活発に分裂・増殖しようとするがん細胞に働きかけてダメージを与える薬剤ですが、 正常な細胞でも分裂・増殖が活発であれば同様のダメージを受けてしまいます。(血液細胞、消化管粘膜、毛髪細胞など)
このため、抗がん剤の副作用として白血球減少、貧血、脱毛、口腔粘膜びらんや下痢などが現れることがありますが、近年では副作用対策がすすみ、日常生活と化学療法を両立できるようになっています。

化学療法は、手術前に行う場合と手術後に行う場合がありますが、どちらの時期に行っても再発の可能性や生命予後は変わらないといわれています。
化学療法を行うことで、乳がん再発リスクの低下や腫瘍の縮小が期待できます。

(6)分子標的薬療法

がん細胞では、遺伝子の一部が変異していたり増幅していたりする異常が起きることが多いのですが、乳がんの場合には、約10~20%の割合でHER2(ハーツー)という遺伝子と蛋白が過剰に作られるという異常が認められます。

HER2の過剰増幅が認められるタイプの乳がんには、このHER2蛋白に対する抗体(働きをブロックする物質)を用いた分子標的薬治療が行われます。
抗がん剤との併用でより効果を発揮することがわかっています。

治療法の選択について

一般的には早期乳がんには手術が第一選択となります。

手術に加えて補助療法(化学療法・内分泌療法・分子標的薬療法)を行うことで、乳がん再発の可能性が減少し、生存率が向上することが明らかになっています。(再発のリスクは約20%~30%低下します。)

乳がんに対する治療法は、がんの進行度やサブタイプ分類、閉経状態や年齢などの医学的診断を基に、個々人の価値観や生活リズムなどを考慮した総合的な判断で決定していくものです。

専門の医師、看護師、薬剤師などのスタッフが協働し、ひとりひとりに最善・最適と思われる治療法を選択していきますので、意見や要望、不明・不安な点などがありましたら、いつでも担当スタッフにご相談ください。

その他の乳腺疾患

乳腺炎

乳腺に炎症や細菌感染を起こし、赤く腫れたり、痛みや熱をもった状態です。授乳期におこることでよく知られていますが、授乳とは関係なくおこる場合もあります。主な乳腺炎について下記に紹介します。

急性うっ滞性乳腺炎(うつ乳)

授乳期に乳腺からの乳汁の流れが悪くなり、濃縮した乳汁の塊が乳管を閉塞し、その乳腺が腫れて痛い状態です。少し熱っぽく感じます。この時期であれば、授乳を続け、食事内容と十分な休養に注意をして生活し、適切な乳房マッサージや搾乳を行えば改善します。

急性化膿性乳腺炎

急性うっ滞性乳腺炎が悪化し、乳房の一部や全体が腫れて、痛み、皮膚の発赤、発熱を伴った状態です。乳頭から細菌がはいって感染を起こしていることが多く、発熱や乳房の発赤・疼痛を認めます。抗生物質や消炎剤で治療し、膿がひどくたまっている場合(乳房膿瘍)には皮膚を切開して膿を出します。

乳輪下膿瘍

乳頭から逆行した細菌によって感染を起こし、乳頭(乳輪)の下に膿が溜まってしまう状態です。陥没乳頭が原因であることが多く、抗生物質による治療や切開を行っても再発・再燃を繰り返しやすいのが特徴です。治りにくい場合には、外科的手術を行うこともあります。

肉芽腫性乳腺炎

出産・授乳後5年以内の妊娠可能な年齢の女性に多い疾患で、乳腺の中に炎症が起こり、膿が溜まったり、硬くしこりの様になったりして、痛みを伴います。原因はよく分かっていませんが、自分の体の成分に対して異常な免疫反応が起こってしまう「自己免疫」が関与しているのではないかと言われています。炎症なのでがんに変化することはありませんが、マンモグラフィや超音波検査で乳がんとの区別が難しい時は、針で組織を採取して診断します。抗生剤は効かないことが多く、炎症を抑える作用のあるステロイドが有効です。治療に数カ月以上かかることや一旦良くなっても再発することがあります。

乳腺症

月経周期や体調・年齢変化などによる女性ホルモンの変化(体内バランス)に反応した乳腺が一時的に張ったり、硬くなったりすることで、自覚症状としてしこりや痛み・違和感を感じる状態を「乳腺症」と呼ぶことがあります。
厳密には乳腺症は病気ではなく、生理的な変化の一環と考えられており、治療の必要はありません。

線維腺腫

20~30歳代の比較的若い女性に見られる、良性腫瘍です。皮膚の上からでも境界がわかるような、触れるとコロコロと動くしこり(2~3cm以下)であることが多く、通常は治療の必要はありません。しかし、なかには3cmを超えて大きくなるものもあり、 この場合には葉状腫瘍である可能性や美容面を考慮して、摘出手術を行うこともあります。

葉状腫瘍

乳腺の細胞から発生する乳癌と異なり、葉状腫瘍は乳管と乳管のあいだにある間質(かんしつ)の細胞が増殖して腫瘍となったもので、良性~悪性があります。しこりが急速に大きくなることがあるのが特徴ですが、超音波検査などの画像検査では線維腺腫とよく似ており、鑑別が難しい場合があります。多くの場合は良性ですが、悪性の場合は再発や他の臓器への転移の可能性があります。 治療は手術による腫瘤の摘出が基本です。

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