ペインクリニック外来(痛み外来)
様々な「痛み」の治療を行います。
痛みを取り除く・少なくする事を専門としています。痛みは我慢すると、さらに強い痛みを引き起こし「 痛みの悪循環」と呼ばれます。悪循環になってしまった痛みは、内服薬だけでは治療が難しい事が多いです。
「神経ブロック療法」を中心に、痛みを総合的に診断・治療します。
注射は基本的に超音波エコーガイドで行い、効果を高め、合併症のリスクを軽減します。
来院の多い症状
- 腰痛・腰下肢痛
(脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア・ぎっくり腰・脊椎術後など) - 頚上肢痛・肩痛
(五十肩、頚椎症、頚部椎間板ヘルニア) - 帯状疱疹後神経痛
(皮疹発症からなるべく早い受診が効果的です) - 頭痛
(片頭痛・緊張性頭痛・群発頭痛) - 歯・口・顔・舌の痛み
(歯科治療後の慢性痛・帯状疱疹など) - 自律神経失調症・冷え性
- 突発性難聴
- コロナ後遺症
(嗅覚・味覚障害・頭痛・脳の霧(Brain Fog)に対して、星状神経節ブロックを行っております。コロナ後遺症外来へご相談ください) - 多汗症
(手掌多汗症・腋窩多汗症・足底多汗症(足蹠多汗症) - 高周波熱凝固・パルス高周波
注射しても、効果が切れれば元に戻ってしまうのでは?
そんな疑問にお答えします。
お問い合わせ
[電話番号]047-395-1151(代表)
担当部署:地域医療連携室
受診相談の際には、「ペインクリニック外来 担当医 浮田(うきた)」とお伝えください。
予約頂けると、お待たせせずに診察できます。(予約外でも承ります。)
痛くない神経ブロックを目指して
神経ブロックと聞くと、物凄く痛いイメージをお持ちではないでしょうか?
当院では様々な工夫をする事により、痛みや負担の少ない治療を心がけています。
殆どの患者さんは、無理なくブロック治療を継続されています。
超音波エコーやX線透視を使用
目標まで最短かつ安全な刺入経路を確認します。
血管や重要臓器を避けることで、安全で痛みの少ない治療を行います。


神経ブロック針へのこだわり
献血用:1.4mm 採血用:0.8mm
神経節ブロック針は、それよりもさらに細い専用の針を使用しています。
先端の形状も、神経を傷つけ難い形になっています。

一時的な痛み止めなのでは?
一回で全ての痛みを取り去る事はできませんが、ブロックを繰り返す事により、段階的に痛みが少なくなってきます。1歩ずつ階段を降りるように、改善していきます。
神経ブロックの種類について
胸部・腰部硬膜外ブロック
背骨(椎骨)の隙間に注射します。
胸から下、腰・足などの痛みに効果があります。



神経根ブロック
頸椎・胸椎・腰椎にX線透視化で行います。硬膜外ブロックよりもより選択的な効果があります。



星状神経節ブロック
顔~腕の交感神経の興奮を抑制します。適応疾患は広く、頭痛・めまい・突発性難聴・帯状疱疹後神経痛など多岐にわたります。
エコーガイドで、C6横突起付近の交感神経節をブロックします。
当院では側方アプローチで行います。



肩甲上神経ブロック
エコーガイドで肩の後ろから穿刺します。

トリガーポイント注射(ハイドロリリース)
患者さんと圧痛点を確認しながら穿刺します。
エコーガイドで筋膜剥離(ハイドロリリース)を行う事もできます。

後頭神経ブロック
エコーガイドで後頭部に注射します。緊張性頭痛・帯状疱疹など後頭部の痛みに効果があります。

その他にも各種ブロックをエコーガイドで行っております。是非、ご相談ください。
新薬エムガルティ
- 片頭痛に対する新薬エムガルティ皮下注を行います。
- CGRPの働きを抑え、片頭痛の発生をおさえると考えられています。

- 片頭痛の日数が減る。急性期治療薬を使う日数が減るという効果が期待できます。

薬価が高い製剤になります。
初回保険3割負担の場合 27,099円
2回目以降保険3割負担の場合 13,550円
の費用がかかります。
眼瞼痙攣・腋窩多汗症
ボトックス注射にて、4~9か月効果が持続します。
一度診察させて頂き、ボトックスを発注し、納品後注射にて投与します。


脊髄刺激療法(SCS)
慢性難治性疼痛の治療として、脊髄刺激療法があります。
脊髄神経近くの硬膜外腔に刺激電極を留置し、断続的な電気刺激を与える物です。
入院が必要な治療であり、神経節ブロックよりは大がかりですが、外科手術よりは手軽です。
- 低侵襲:背部に3㎝程度の切開で済みます。
- トライアル:お試しが可能です。効果が無ければ抜去して元の状態に戻ります。
- 痛みを50%程度軽減する事を目的とします。完全に無痛にはなりません。患者さんの生活の質(QOL)を改善します。
慢性疼痛治療のひとつである脊髄刺激療法は、脊髄に微弱な電気を流すことにより、慢性の痛みを和らげる治療法であり、国内外で豊富な実績があります。1982年に国内で承認を受け、1992年より保険適用を受けています。
患者用コントローラ
植込み機器
適応1
脊髄刺激療法は、腰椎術後の下肢痛や虚血性疼痛などの神経障害性疼痛に効果が高く、リウマチやがん性疼痛などの侵害受容性疼痛や心因性疼痛には効果があまり期待できないと報告されています。
Good Indication
- 頸椎/腰椎術後における上下肢の神経障害性疼痛
- 複合性局所疼痛症候群(CRPS)
- 末梢神経障害性疼痛
- 末梢血管障害による疼痛
- 難治性の狭心症
- 外傷/放射線照射後の腕神経叢損傷
Intermediate Indication
- 断端術後疼痛(断端痛>幻肢痛)
- 脊椎術後の体幹部痛
- 開胸術後/帯状疱疹後による肋間神経痛
- 脊髓損傷後疼痛


まずトライアル(お試し)として、背部より刺激電極を留置します。
約1週間、入院しながらご自身で刺激方法を体感して頂きます。
効果があると納得された場合には、本植え込みを行い退院となります。
外来担当医表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 |
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午後 |
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医師紹介
麻酔科
浮田 慎(うきた まこと)
専門分野 | 麻酔科 |
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略歴 | 平成16年 昭和大学卒業 平成16年 昭和大学横浜市北部病院 平成18年 神奈川県警友会 けいゆう病院 平成20年 公立学校共済組合 関東中央病院 平成22年 明理会中央総合病院 平成23年 社会医療法人社団木下会 千葉西総合病院 平成28年 同麻酔科部長 |
資格 |
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所属学会 |
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