建物の耐震設計
行徳総合病院は、最新の構造解析に基づいた鉄筋コンクリート造の建物です。
患者さまと病院機能を守るため、十分な耐力と靱性により高い耐震安全性を確保しています。
地盤・地下構造
敷地調査、ボーリング調査などの入念な地盤調査のもと、地下約37メートルの強固な支持層まで、既製コンクリート杭を病院建屋のみで96本打込んでおります。
また、従来工法に比べ、支持力と施工管理を強化した「Hybridニーディング工法」を採用し、さらに強靭さを高めた地下構造としています。
地上構造
地上部分では、構造体の壁・柱・梁には通常のコンクリートの約2倍の耐力がある高強度コンクリートを採用しています。引っ張り強度に優れた鉄筋、圧縮への抵抗力に強いコンクリートを組み合わせた、強度の高い構造体です。
鉄筋も高強度の素材を使用し、柱構造にはつなぎ目のない「溶接閉鎖型帯筋」を採用しています。溶接閉鎖型帯筋は、つなぎ目のある帯筋に比べて、耐力的な粘り強さが増し、地震の際の横揺れに強い構造を実現することができます。
敷地計画
想定される大規模地震や津波災害に対して被害を最小限に食い止めるため、強固に締固めた砂杭を地中に造成することで地盤を改良し、液状化対策を施しています(サンドコンパクション工法)。
また、東日本大震災後に見直された想定津波の高さを上回る水準にまで敷地地盤面を上げ、病院機能に影響が生じない設計となっています。