「+」マークをタッチするとメニューが開きます
行徳総合病院 トップページ 診療科・専門外来 外科 消化器外科 胃がん

胃がん

胃の働きとは?

胃は袋状の器官で、みぞおちの裏のあたりにあります。胃の入り口を噴門(ふんもん)といい、中心の部分を胃体部といいます。胃の出口は幽門(ゆうもん)と呼ばれ、十二指腸へつながっています。胃の近くにある血管の周りには免疫細胞が多く集まるリンパ節があります。免疫細胞は外部から体内に侵入した病原体や内部から発生した腫瘍細胞を排除する働きをしています。

胃の壁は、内側から、粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜(しょうまく)下層、漿膜と呼ばれる層になっています。

胃の主な働きは、食べ物をその中にとどめ、それを消化することです。胃は、入ってきた食べ物の固まりをくだき、胃液や消化酵素を含む消化液と混ぜていきます。どろどろの粥(かゆ)状になった食物は、幽門部を通り少しずつ十二指腸へ送り出されていきます。胃の入り口の噴門は、胃の中の食べ物が食道に逆流するのを防ぎ、胃の出口の幽門は、消化された食べ物を十二指腸へ送り出す量を調節します。

胃がんとは

胃がんは、胃の壁の最も内側にある粘膜内の細胞が、何らかの原因でがん細胞になって無秩序に増殖を繰り返すものです。胃がん検診などで見つけられる大きさになるまでには、何年もかかるといわれていて、大きくなるに従ってがん細胞は胃の壁の中に入り込み、外側にある漿膜やさらにその外側まで広がり、近くにある 大腸や膵臓にも浸潤していきます。

がん細胞は、転移(リンパ液や血液の流れに乗って他の場所に移動し、そこで増殖する)することがあります。最も多い胃がんの転移は「リンパ節転移」で、リンパ液(免疫細胞が移動する場所)の流れの中の関所のような「リンパ節」で増殖します。これは、早期がんでも起こることがあります。また、進行がんの一部では、おなかの中の腹膜や肝臓にも転移がみられることがあります。

診断や治療の進歩により、胃がんは治りやすいがんの1つといわれています。治療方針は、胃がんの大きさや広がりなどによって細かく決められています。しかし、進行した状況で発見された場合、治療が難しいのも現実です。下に、ステージ別5年生存率を示します。これをみるとステージが進むにつれて生存率が低下していることがわかります。早期発見・早期治療が重要なわけがここにあります。特殊な胃がんとして、胃の壁の中で広がって粘膜の表面にはあらわれない「スキルス胃がん」があります。早期の段階での発見が難しいため、進行した状態で発見されることが多く、治療が難しい胃がんの種類の 1つです。

2010年~2011年がん診療連携拠点病院等院内がん登録 5年相対生存率(一部抜粋)

ステージⅠ 94.7%
ステージⅡ 67.6%
ステージⅢ 45.7%
ステージⅣ 8.9%

症状

胃がんは、早い段階では自覚症状がほとんどなく、かなり進行しても症状がない場合もあります。

代表的な症状は、胃(みぞおち)の痛み・不快感・違和感、胸やけ、吐き気、食欲不振などです。また、胃がんから出血することによって起こる貧血や黒い便が発見のきっかけになる場合もあります。しかし、これらは胃がんだけにみられる症状ではなく、胃炎や胃潰瘍(いかいよう)の場合でも起こります。胃炎や胃潰瘍などの治療で内視鏡検査を行ったときに偶然に胃がんが見つかることもあります。また、食事がつかえる、体重が減る、といった症状がある場合は、進行胃がんの可能性もあります。

これらのような症状があれば、検診を待たずに医療機関を受診しましょう。

患者数(がん統計)

胃がんは、日本全国で一年間に約13万人が診断されます。胃がんと診断される人は男性に多い傾向にあり、50歳ごろから増加して、80歳代でピークを迎えます。男性では最も多く、女性では乳がん、大腸がんに次いで3番目に多いがんです。

日本の胃がんの罹患率は、人口の年齢構成の移り変わりの影響を調整した場合、男性では2000年代前半まで減少傾向でしたが、その後は横ばいが続いています。女性では、1980年代から一貫して減少傾向にあります

リスク要因

胃がんの発生のリスク因子としては、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染、喫煙が影響することが分かっています。その他には、塩分の多量摂取が危険性を高めることが報告されています。

ピロリ菌は内服薬による治療で除菌可能です。胃がんリスク検診を受けましょう。また、喫煙・塩辛いものを控えるなどして胃がん発生リスクを下げる姿勢も大事です。

がんを早く見つけるには

がん検診の目的は、がんを早期発見し、適切な治療を行うことで、がんによる死亡を減少させることです。

胃がんの検診方法として「効果がある」とされているのは「問診」に加え、「バリウム服用による胃部X線検査」または「胃内視鏡検査(胃カメラ)」のいずれかです。男女ともに、50歳以上の方が対象となっています。検診の間隔は2年に1度ですが、気になる症状があるときには、検診を待たずに医療機関を受診しましょう。従来と比較して「胃内視鏡検査(胃カメラ)」は口からではなく鼻から挿入する内視鏡になり、受診者の身体的苦痛は軽減しています。当院では「胃内視鏡検査(胃カメラ)」をお勧めしています。

市川市在住の方は、50歳以上で偶数年齢の方が対象者として自己負担金 1500円で検査が可能です。申し込みが必要なため、事前にご連絡ください。

また、市川市以外にご在住の方も、お気軽にご相談ください。

お問い合わせ

行徳総合病院 医事課

[電話番号]047-395-1151

胃がんと言われたら

胃がんは進行度(ステージ:病気の進み具合)によってその後の治療成績が大きく変わります。一般的に、早期がんから進行がんになるに従い、治療効果が低下することがわかっています。さらに、早期がんでは胃の温存治療が進み、外科手術や抗がん剤治療を施行せずに治療を行うことも可能です。また、進行がんであっても外科手術と抗がん剤を組み合わせて治療することで治療成績が向上しつつあります。

以下に胃がんと診断された後に、進行度(ステージ)を調べるために行う検査について説明します。

  1. 内視鏡専門医による胃精密内視鏡検査
    これは通常内視鏡検査とは異なる内視鏡を用いて、胃がんの範囲(進展範囲)や深さ(深達度)を調べるために行います。この検査を行うことにより胃がんの治療の大まかな方針が決まります(内視鏡的切除あるいは外科手術)。特に、早期がんか進行がんかの判別はこの検査により行われることが大部分です。

    • 色素内視鏡
    • 拡大内視鏡
    • 蛍光内視鏡
    • 超音波内視鏡 など
    いずれの内視鏡も通常内視鏡と同じように検査を行います。
  2. 造影CT検査
    これは胃がんの転移を調べるために必要な検査です。CT検査はX線を用いて前進の内部を立体的に調べることが可能です。胃がんは胃粘膜から発生し、進行するに従い胃周囲のリンパ節や各種臓器(離れたリンパ節や肝臓・肺・骨など)に転移をきたします。この転移の状況を調べることで、治療前の進行度(ステージ)が決まります。進行度に応じて内視鏡的胃がん切除や外科手術(開腹手術・腹腔鏡手術など)・抗がん剤治療などの治療方針が決まります。
  3. 胃X線検査
    従来から行われていたバリウムを飲んでX線写真をとるものと同じです。しかしながら、胃がんの治療を行う上で胃の中のどこに病変部があるのか全体像を把握することは重要で、特に胃切除を行う場合に行います。

以上1~3が胃がん治療前に必須の検査となります。

これら以外に、造影MRI検査(肝臓に転移が疑われる場合)やPET-CT検査(腹部以外に転移が疑われる場合)、大腸内視鏡検査(胃がんの患者さまには大腸がんが合併することもよく認められます)、胆道MRI検査(胆のう結石を認める場合)などが追加されることもあります。

胃がんの治療について

胃がんの治療は大きく分けて3通りのものがあります。

  1. 内視鏡治療 → 初期の早期がん
  2. 外科手術 → 多くの進行がん:開腹手術と腹腔鏡手術がある
  3. 抗がん剤治療:薬による治療(免疫チェックポイント阻害薬含む)

当院では、1~3まですべての治療を受けることができます。
お気軽に当院へご相談ください。当院の消化器疾患担当医師より丁寧にご説明いたします。

このページの先頭へ